【時間帯別】スーパーマーケットの節電・省エネアクションを詳しくご紹介!

環境に対する意識の高まりから、店舗運営に対しても省エネや節電に対する取り組みが求められるようになりました。アイ・グリッド・ソリューションズでは、企業が行うべき「省エネアクション」を数百個まとめており、SDGsや脱炭素に取り組む企業に提供しています。 その中から、今回はスーパーで実施できる省エネアクションを紹介していきます。店舗運営の流れに合わせて時間帯別に紹介しますので、ぜひ日頃の業務に取り入れてみてください。

開店前にやるべき省エネアクション5選

最初は、スーパーの「開店前」に実施できる省エネアクションを紹介します。

売場の天井照明は作業を始める直前につける

節電の基本は、必要なとき以外はこまめに照明や機器の電気を切ることです。開店作業まで時間があるのに照明を付けたり、作業をしていないエリアで早くから点灯したりすることのないよう注意が必要です。 どの従業員が見てもルールが明確に分かるように、「点灯時刻」を紙やシールなどに記入して、照明スイッチの付近に貼る方法がおすすめです。点灯規則をルール化して日頃から徹底することで、効率的に電気代を削減できます。

冷ケースの照明は品出後から開店まで消しておく

業務用キャノピー照明は、高照度である分使用される電力量も大きくなります。開店作業で品出しを行なった後、開店まで30分以上時間があるようであれば、一度消すようにしましょう。 ショーケースの照明も、必要がなければ積極的に消すようにします。売場照明だけでも品出し作業が可能なら、ケース照明は消したまま行ってください。特に、飲料やお酒、アイスクリームなどは開店前の品出しが少ないため、開店作業中でも消していて差し支えないことが多いでしょう。

売場の換気設備は換気扇を回してから空調を入れる

夏場になると、開店作業時にも空調の稼働が欠かせなくなってきます。しかし、出勤後すぐに空調を入れずに、ドアや窓を解放して換気装置を使うなど、まずは室内にこもった熱気を外に出すようにしましょう。しっかり換気ができた後でドアや窓を再び閉め切り、空調を動かすようにします。 熱気のこもった室内を一から冷やす必要がなくなり、冷房の効率がよくなります。

冷ケースのカバーは作業を始める直前に開放する

出勤すると同時に、オープンショーケースにかけられたナイトカバーを全て開放してから開店作業を行っていないでしょうか。ナイトカバーを開けたままにしていると冷気が大量に漏れてしまい、電気代が余分にかかってしまいます。 必要のない場所のカバーを開けたり、出勤してすぐにカバーを開けたりせず、「作業をするときだけ」「作業をする場所だけ」カバーを開けるよう徹底しましょう。

パッカー台は使用する5分前に電源を入れる

ナイトカバーと同様に、食品のパック詰めを行うパッカー台についても、出勤してすぐ電源を入れる店舗が多いのではないでしょうか。しかし、パッカー台は電源を入れているだけで蛍光灯約7本分の電力を消費しているのです。 パッカー台は、5〜10分あれば使用可能な状態になりますので、電源を長く入れっぱなしにする必要はありません。使用する時刻に合わせて電源を入れることも、ルール化して従業員に周知するといいでしょう。

営業中にやるべき省エネアクション5選

続いては、スーパーの営業中に実施できる省エネアクションを、5つ紹介します。

商品を照らさないスポット照明は間引く

売り場天井のスポット照明を必要以上に設置していないでしょうか? スポット照明は、出店時やキャンペーン時に演出上の必要で設置され、レイアウト変更後やイベント終了後にそのまま残されているケースが多いのです。店舗内を点検すると、商品やPOPを照らしておらず、無くても問題ない照明があるかもしれません。 定期的に「個数・位置・向き」をチェックすると、無駄な照明を発見でき、照明の有効活用につながります。

キャノピー照明のみで十分な明るさなら棚下照明を消す

営業中だからといって、売場内の全ての照明を付けておく必要はありません。天井照明だけで十分な明るさがあるならば、ショーケースの棚下照明(庫内照明)は消しておくといいでしょう。 肉や魚などの生鮮商品は、商品の色味を鮮やかに演出するために照明が必要ですが、それ以外の商品は照明を消しても問題ないことが多いです。特に、飲料やお酒、日配などのショーケースでは、棚下照明を消したまま営業しているお店が増えてきています。

定期的に店内温度をチェックする

空調の設定温度だけでなく、店内の実際の室温をチェックしながら空調管理したほうが、快適な環境と節電を両立できます。 室温チェックは、時間を決めてルール化することがおすすめです。例えば、次のように時間を設定して、空調管理パネルの横などに張り出すといいでしょう。 開店前/朝10時/昼12時/午後2時/午後4時/午後6時 回数としては1日6回程度、2時間おきくらいの頻度でチェックすることがおすすめです。

売場の空調は閉店の30分前から段階的に停止する

売場の空調を切るときに、閉店を待つ必要はありません。閉店30分ほど前から段階的に止めても、問題ないことが多いのです。閉店間際で来店客の人数が少なくなってきたら、空調の残熱だけで十分に快適な室温が保てます。 店内の来店客の人数と室温をチェックしつつ、可能なら早めに空調を止めるようにしましょう。

電気フライヤーを使用する時間以外は電源を切る

休憩時間や待機時間に入り、一定の間電気フライヤーを使用しない場合には、一度電源を切るようにしましょう。火を使わない電気フライヤーは、ガスフライヤーよりも安全に利用できる一方、その分光熱費がかかるのです。 電気フライヤーの電源を入れたままにしておくと、使っていない状態でも蛍光灯約175本分の電力を消費します。必要ないときは電源を切る習慣をつけましょう。

閉店後にやるべき省エネアクション4選

続いては、スーパーを閉店した後に行う省エネアクションを、4つ紹介します。

閉店後の売場の天井照明は作業する場所にだけ照明を灯す

閉店したら、まずは閉店作業に必要のない場所の照明を消すようにします。必要のない場所で遅くまで点灯したままにならないよう、ルールを明記することがおすすめです。各場所の消灯時間を記入した紙やシールを用意し、照明スイッチの周辺に張り出すと、従業員にも周知できるでしょう。 照明の消灯時刻の厳守が徹底され、習慣として従業員の間に浸透すれば、電気代の削減によって利益増も期待できます。

売場の装飾間接照明は閉店したらすぐに消す

スポット照明などの装飾照明や、ショーケース上部に設置されている天井を照らすための間接照明などは、閉店作業に必要のない照明です。閉店したら、すぐ消すように習慣づけてください。退店するまで付けっぱなしにしないよう、従業員にも周知を進めるといいでしょう。

冷ケースのカバーは閉店したらすぐに閉める

閉店後、オープンショーケースのナイトカバーを閉める時刻は決まっているでしょうか? ナイトカバーは節電効果が高く、閉店後はすぐに閉めることがおすすめです。 来店客が帰った後は、品出し作業を行うケースだけを残して、他は速やかにナイトカバーを閉めることをルール化するといいでしょう。

売場の空調は閉店時間になったらすぐに停止する

閉店作業があるからといって、閉店後もしばらく売場の空調を付けっぱなしにしてないでしょうか? 長時間作業をするわけでないのなら、冷房や暖房を付けずに「送風」運転だけで十分かもしれません。 閉店時刻を迎えたら、空調はすぐ止めるようにすると、電気代を大幅に節約できます。

終日やるべき省エネアクション4選

最後は、時間帯に関係なく、日常的に意識すべき省エネアクションを紹介します。

冷ケースの商品陳列はロードラインより商品を積み上げない

冷蔵や冷凍の商品を陳列する平台ケースには、商品陳列の上限である「ロードライン」が設定されています。ロードラインを越えて商品を高く積み過ぎてしまうと、冷気の吹出し口や吸込み口がふさがれて、冷気循環がうまくいかなくなるのです。 そのままにしておくと、冷気がケースの外に漏れ出し、電気代が余分にかかってしまいます。さらに、冷気循環が妨げられてケース内の温度が上昇してしまい、商品が適切に冷やされず、品質低下や廃棄などが発生する事態にもなりかねません。 商品を高く積み上げすぎず、ロードラインを遵守した陳列を徹底しましょう。

6ヵ月に1回は冷ケースのハニカム清掃をする

冷蔵・冷凍ショーケースの冷気の吹出し口にあるハニカムは、定期的に清掃しているでしょうか? ハニカムが埃などで目詰まりしてしまうと、冷気がうまく循環しなくなり、電気の使用量が増加してしまうのです。定期的な清掃によって、ケースの故障を防ぎ、機器への負担を減らして効率よく稼働させられます。 ハニカムの清掃目安は、6ヵ月に1回の頻度とされています。チェック項目に加えて、忘れずに清掃するようにしましょう。

売場の送風機は積極的に活用する

送風機(サーキュレーター)を使用すると、冷房の稼働効率を向上させられます。冷気は下部に溜まるため、床付近に冷気だまりができやすいのです。送風機で室内の空気を循環させると、空調に頼らなくても部屋全体を快適な温度に保つことができます。

バックヤードの室温を定期的にチェックしよう

売場だけでなく、バックヤードの室温も定期的にチェックすると、空調の無駄な稼働を防ぐことができます。空調の設定温度ではなく、温度計で実際の室温を見て管理することがポイントです。 夏季の室温としては、26℃以上が適切といえます。設定温度や風量をこまめに調整し、適度な室温を保ちましょう。

まとめ

環境に対する取り組みが一般企業に対して求められるようになり、SDGsや脱炭素経営を導入する企業も増えています。消費者の環境意識も高まっており、スーパーで省エネアクションの取り組みをアピールすることは、店舗イメージの向上も期待できるでしょう。日頃の業務の中で簡単に取り組めるアクションばかりなので、ぜひ導入してみてください。 もっと本格的に省エネ化や脱炭素に取り組みたいものの、何からはじめたらいいかわからないという方もいるかもしれません。アイ・グリッド・ソリューションズでは、企業の脱炭素化・エネルギー使用量の最適化をサポートするため、R.E.A.L. E-nudge/R.E.A.L. AiRといったエネルギーマネジメントのソリューションを提供しております。ご興味がある方はぜひお問合せ下さい。

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