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照明の電気代はいくらぐらい?仕組みや電気代削減のための省エネ方法までご紹介!

日常生活の一部として欠かせない存在となっている家電製品。中でも部屋を明るくしてくれる照明は、季節を問わず毎日使用する身近な家電の代表例ではないでしょうか。

 

照明の使い方を工夫すれば、電気代を大きく削減できるかもしれません。

今回は、照明の仕組みや電気代、そして効果的な省エネ方法をご紹介します!

照明の仕組み

まず、照明がどのように部屋を明るくするかを見てみましょう。

 

照明には大きく分けて「白熱電球」、「蛍光灯」、「LED(発光ダイオード)」の3種類があります。どれも電気を利用して光を生み出していますが、発光の仕組みはそれぞれ違います。

 

・白熱電球

白熱電球は熱を利用して発光します。白熱電球に電流を流すと、内部にあるフィラメント

の温度が上昇します。高温の物質は光を発するので、白熱電球は光ります。

 

・蛍光灯

蛍光灯は電気だけでなく紫外線などの様々なエネルギーを利用します。蛍光灯内部のフィラメントに高電圧がかかると電子が飛び出し、ガラス管の中に存在する水銀と衝突して紫外線を放出します。ガラス管内の蛍光物質にこの紫外線がぶつかり赤・青・緑の3色の光が出ます。これらが合わさって光が白色に見えるのです。白熱電球と比べ高効率でもあります。

 

・LED

LEDは他の2つと違いフィラメントを内蔵していません。LEDは2つの半導体を利用して発光します。2つの半導体はそれぞれ正孔(電子が不足している箇所)と電子を多く含んでおり、ここに電圧をかけると正孔と電子が移動します。移動の途中でこの2つが結合し、その際に生まれた余分なエネルギーが光エネルギーに変わることで辺りを明るくします。

 

これらが照明の基本的な原理です。より詳しく知りたい方は、下記の出典などの資料を参考に調べてみてください!

 

出典:中国電力

Panasonic

 

照明代が電気代に占める割合

照明の使用分が電気代に占める割合は一体どれほどなのでしょうか。

家庭の用途別エネルギー消費において、「動力・照明他」は33.9%を占めます。

 

出典:資源エネルギー庁「令和2年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2021)」

 

また、少々古いデータですが、2009年のデータでは「照明」は家庭における電力消費の13.4%を占めていました。

出典:資源エネルギー庁「トップランナー基準の現状等について」

 

これらのデータに基づくと、照明器具は家庭の電力消費の1~2割程度を占めていると考えられるかもしれません。

 

総務省の家計調査において2021年の電気代の平均(1ヶ月分)は下記のようになっています。

 

総世帯平均 8,601円

単身世帯 5,468円

2人世帯 9,183円

3人世帯 10,655円

 

電気代の1~2割が照明分だとすると、月あたり860円~1720円ほど(総世帯平均参照)が照明にかかると考えられます。

出典:「政府統計の総合窓口 家計調査」

 

「削減可能な額があまり大きくない」という印象を受けるかもしれませんが、一度効果的な使用法を習慣化すると、長い目で見た時に大きな節約効果を期待できます。

 

具体的な省エネ方法+見込める効果

ここからは電気代を節約するための具体的な方法をご紹介します。

 

月々の電気料金は「基本料金」、「電力量料金」、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」で構成されています。

 

省エネによる節電は基本料金以外の削減につながります。

ここでは電力量料金の削減効果のみに焦点を当てます。また、電力量料金には「燃料費調整額」が含まれますが今回はこちらを含まずに電力量料金を考えます。

 

電力量料金は「電気料金単価」×「1か月の使用電力量」で算出します。したがって、省エネによって使用電力量を減らせば電力量料金が安くなります。

 

電力量料金単価は「電力料金の目安単価」の値を参照し27円/kWhとして、どれだけの電気代を節約できるか簡単に計算します。

 

出典: 全国家庭電気製品公正取引協議会「「電気料金の目安単価」の改訂に関する件」

 

今回は以下の計算式で算出することとします。

 

[電力量料金]

定格出力(W)×使用時間(h)÷1000(WhをkWhに変換)×27円

 

この計算式は他の電化製品にも応用できますので、気になるものにぜひ当てはめてみてください。

では、照明を対象にした省エネ方法を見ていきましょう!

 

・白熱電球・蛍光灯をLEDに買い替える

白熱電球や蛍光灯を使っている場合は、LEDに買い替えると電気代の節約が期待できます。

 

参考として、Panasonicの「パルックボールD25形 E26口金 電球色EFD25EL20EF2」

(20W)を「LED電球7.3W(電球色相当)LDA7LGDSK6」に替えたと仮定してみます。

 

この場合、1年間(約2000時間)使用した際の電力量料金の差は約690円となります。

( (20×2000÷1000×27)-(7.3×2000÷1000×27)=685.8)

削減可能な電力量は25.4kWhとなります。((20-7.3)×2000÷1000=25.4)

 

また、 54Wの白熱電球から「LED電球7.3W(電球色相当)LDA7LGDSK6」に変更すると、電力量料金が1年間で約2500円安くなります。

((54×2000÷1000×27)-(7.3×2000÷1000×27)=2521.8)

この場合は93.4kWhの電力量が削減できます。((54-7.3) ×2000÷1000=93.4)

 

この差額は微々たるものに思えますが、室内の照明をすべてLEDにして数年間過ごした場合は大きな節約につながるでしょう!

 

なお、各照明器具の定格出力は下記を参考としました。

出典:Panasonic「LED電球・蛍光灯」

 

資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」

 

ただし、LEDに買い替える場合はお部屋の照明がLEDへの交換に対応可能か確認することが大切です。この確認を怠ってしまうと、発火などの事故につながる恐れがあります。

 

下記などを参考に、LEDへの変更が可能かチェックしてみてください!

 

出典:一般社団法人日本照明工業会「LED照明に関するご注意」

 

どのような照明を買おうか迷っている方は、「統一省エネラベル」を参考にすると良いかもしれません。

省エネ統一ラベルは、省エネ基準達成率に基づいて電化製品を評価したラベルです。

統一省エネラベルについて詳しく知りたい方は、ぜひ下記の記事もご覧ください!

出典:グリラボ「省エネ家電の見分け方!省エネラベルとは?【教えて省エネ部長】」

 

・照明の使用時間を短くする

照明を使う時間を短縮することでも電気代の削減が見込めます。

25.6Wの「パルックLEDシーリングライトLE-PC06D」の場合、1日1時間短く使用すると1年間でおよそ250円の電力量料金低下が見込めます。

(25.6×365÷1000×27=252.288円)

電力量も9.344kWh削減できます。(25.6×365÷1000=9.344)

 

可能な範囲でカーテンを開けて外の光で生活すると、照明に使う電気を抑えられるかもしれません。一度に極端な節電を試みるのではなく少しの省エネを続けることで、無理のない節約が実現できます!

 

・こまめに掃除をする

定期的な掃除も省エネに有効です。汚れを放置すると照明の明るさが低下してしまうので、

照明をつけても十分な光を得られないかもしれません。

 

無駄な電気代を発生させないためにも、まめな掃除を心がけるのが大切です!

 

出典:環境省「光害対策ガイドライン」

 

まとめ

今回は照明器具の原理から省エネ方法までをご紹介しました。

日々の生活において不可欠な存在である照明器具。毎日使うものだからこそ、少しの工夫が電気代に大きな影響を及ぼします。

LEDへの交換や使用時間の短縮、こまめな掃除は省エネ効果が期待できます。

電気代にお悩みの方にとって今回取り上げた内容が少しでもお役に立てば幸いです。

最後までお読みくださりありがとうございました!

 

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