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GHGの意味とは?排出量割合や削減目標について解説

地球規模での国際問題として、世界各国で地球温暖化防止への積極的な取り組みが課題とされています。メディアで環境問題が取り上げられるとき、一般的に聞き慣れない言葉や略称が頻繁に出てきますが、「GHG」という言葉もそのひとつです。

とはいえ、GHGが何を表しているのかイマイチよく分からないという人も少なくないはず。本記事では、地球温暖化を語る上で欠かせないGHGについて解説します。

GHGとは温室効果ガスのこと

CO2 emission

GHGとはGreenhouse Gasを略した環境用語で、温室効果ガスのことを指します。温室効果ガスは、世界中で問題になっている地球温暖化をもたらす原因物質のことです。

温室効果ガスに最も大量に含まれるのは二酸化炭素ですが、その他にメタン、一酸化二窒素、さらに、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、六フッ化硫黄、三フッ化窒素などの代替フロンが含まれます。これらの物質は、地上から出る熱を宇宙空間に放出することなく、熱を吸収して大気中に留める働きを持つのが特徴です。

温室効果ガスが増えて地球の温暖化が進むと、環境破壊だけでなく生物の健康にも影響を及ぼすため、世界的に危機感を持って温室効果ガスの排出量削減を目指しています。

日本におけるGHG排出量の割合

環境省が速報した2021年12月発表の資料によると、我が国の2020年度の温室効果ガス総排出量は二酸化炭素換算で11億4,900万トンでした。前年度比では5.1%の減少に成功し、温室効果ガスの測定開始以来最も少ない排出量を記録しています。

このうちの大半が二酸化炭素(CO2)で、排出量は約10億4,400万トンと、総排出量の90.8%を占めています。メタン(CH4)の排出量は約2,820万トンで、全体の2.5%です。一酸化二窒素(N2O)の排出量は約1,930万トンで、全体の1.7%でした。

また、代替フロン等の4ガスを合わせると排出量は約5,770万トンで、総排出量の5%を占めています。内訳は、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)が約5,190万トンで全体の4.5%、パーフルオロカーボン類(PFCs)が約350万トンで全体の0.3%、六フッ化硫黄(SF6)が約200万トンで全体の0.2%、三フッ化窒(NF3)が約29万トンで全体の0.03%でした。

参照:2020 年度(令和 2 年度)の温室効果ガス排出量(速報値1)について|環境省

GHGのなかでも二酸化炭素排出量を削減することが重要

日本でGHG排出量の大半を占めているのが二酸化炭素です。地球温暖化防止のためには、二酸化炭素の排出量を減らすことが大きな効果を生み出すと考えられています。二酸化炭素排出は、発生プロセス別に「エネルギー起源」「非エネルギー起源」とに分類されるのが特徴です。

エネルギー起源とは、石油、石炭、ガスなどの化石燃料を燃焼させることにより発生する二酸化炭素のことです。非エネルギー起源とは、工業の化学反応や廃棄物の焼却などで発生する二酸化炭素を指します。

全体の二酸化炭素排出量のほとんどがエネルギー起源によるもので、92.7%を占めています。内訳は、工場で利用する化石燃料、トラックや自動車、航空機などの燃料、商業施設や事業所および家庭で使われる化石燃料由来の電気、化石燃料を利用した発電所や製油所などです。

これらの二酸化炭素の排出を削減するために、再生可能エネルギーを積極的に導入したり、リサイクルやリユースにより廃棄を減らしたり、二酸化炭素を吸収する力を持つ植物を増やしたりするなどの活動に取り組んでいます。

参照:2020 年度(令和 2 年度)の温室効果ガス排出量(速報値1)について|環境省

GHGを減らすために日本が行っている取り組みや削減目標

世界120以上の国と地域が取り組む「2050年カーボンニュートラル」では、各国がGHG排出削減の具体的な数値目標を掲げ、達成率を公表しなければなりません。

日本でも2020年10月に菅元総理が所信表明演説において「2050年までにGHGの排出を実質ゼロにする」ことを宣言しました。それに先立ち2021年4月には、2030年度までに2013年度比マイナス46%を目標としています。

そのための施策として、化石燃料エネルギーに依存することなく再生可能エネルギーの有効利用を徹底すること、ガソリン車からモーター駆動の車を主流にしていくこと、移動手段を徒歩や自転車または公共交通機関の利用を奨励、植樹や森林の管理や維持により二酸化炭素吸収量を増やすことなどを目標に掲げています。

参照:地球温暖化対策推進法と地球温暖化対策計画|環境省

企業は今後GHG削減に積極的に取り組んでいかなければいけない

日本政府がGHG削減に対する厳しい目標を掲げたことで、企業もGHG削減に目標を持って取り組む必要が出てきました。地球温暖化による気候変動が、企業にさまざまな影響をもたらすことは必至です。

そもそも、GHG排出量の多い産業部門や運輸部門に属する企業が、先陣を切ってGHG削減への積極的な姿勢を示さなければならないと危機感を持つのは当然のこと。地球温暖化防止に向けて企業がどのような取り組みを行っているかが、社会的信用やステークホルダーの満足度にもつながります。

事業を安定して継続していくためにも、GHG削減への取り組みが重要です。飲食店ではプラスチックストローの使用を廃止したり、商業施設の電力を再生可能エネルギーで賄ったり、衣料品店が店頭で古着を回収したりなど、すでにさまざまな取り組みを多くの企業が行っています。

今後企業が温室効果ガスの削減目標を課せられる中で、GHGの排出量がどれぐらいなのか正しく測定することも重要な要素だといわれています。

まとめ

日本は世界的に見て、地球温暖化防止のためのGHG削減への意識が強く、高い水準での効果を上げています。GHG削減のために企業や個人ができることは、まだまだたくさんあります。環境問題に関心を持ち、まずはGHGの中でも多くを占める二酸化炭素の排出を減らすことが効果的です。

今後は、企業単位でGHG排出量の管理を徹底し、目標を設定してカーボンニュートラル(実質ゼロ)を目指すことがますます現実味を帯びてくるでしょう。脱炭素経営に向けた確固たる道筋を立てるときが迫っています。

 

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