グリッドパリティとは?ストレージパリティとの違い・補助金について

再生可能エネルギーのコストを考える際に知っておきたいのが、「グリッドパリティ」です。グリッドパリティとは再生可能エネルギーのコストが既存の発電コストと同等になるポイントのことで、グリッドパリティの達成によって再生可能エネルギーの普及を後押しする狙いがあります。

本記事では、グリッドパリティの概要を解説します。グリッドパリティの定義や重要視される理由、グリッドパリティの達成によって起こることなどを紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

グリッドパリティとは

photovoltaic solar panels in modern house roof. Generative Ai

グリッドパリティとは、「再生可能エネルギーの発電コストが、既存の電力系統の発電コストと同等もしくはそれよりも安くなるポイント(コスト)」のことをいいます。グリッドは送電網、パリティは同等という意味です。

例えば、「太陽光発電による電気を使うほうが、火力発電による電気を使うよりも安い」といった状態は、「グリッドパリティを達成している」と表現できます。

グリッドパリティの定義

グリッドパリティは既存系統の発電系統が基準となるため、比較対象となる電力の料金など個々のケースで具体的な数値は変動します。そのため、厳密な定義や世界共通の指針などは存在しませんが、日本では太陽光発電開発戦略(NEDO)による以下の定義を指標としています。

  • 第一段階グリッドパリティ:23円/kWh(家庭用電力(従量電灯)価格並)
  • 第二段階グリッドパリティ:14円/kWh(業務用電飾(高圧以上)価格並)
  • 第三段階グリッドパリティ:7円/kWh(汎用電源(期間電源)の発電コスト並)

第一段階グリッドパリティは、2013年に達成しました。第二段階グリッドパリティは2020年の目標値、第三段階グリッドパリティは2030年の目標値となっています。

グリッドパリティが重要視される理由

グリッドパリティが重要視されているのは、再生可能エネルギーの普及を加速させるきっかけとなるためです。日本だけでなく世界中で太陽光や風力を活用する再生可能エネルギーへの関心が高まっている一方で、既存系統と比較して発電コストが高い点がデメリットとして挙げられます。そのため、補助金制度などを整備しなければ思うように普及が進まない現状があります。

グリッドパリティは、補助金などを使わなくても既存系統の電力コストと同等もしくはそれよりも安く再生可能エネルギーを利用できる状態です。これは、再生可能エネルギーの普及を進めるための最低ラインともいえます。

グリッドパリティは再生可能エネルギーを提供する電力市場全体の目標値となり、この達成を目指すことで最終目標である再生可能エネルギー普及の後押しとなります。

グリッドパリティの算出方法

グリッドパリティは、その発電設備が稼働期間全体で生み出す電力を、その設備の稼働にかかるトータルコストで割って算出します。具体的な計算式は、以下のとおりです。

グリッドパリティ(円/kWh)=(kWあたりのシステム価格+メンテナンス費用)÷耐用年数÷年間発電量

計算に用いるそれぞれの項目の意味は、以下になります。

  • kWあたりのシステム価格:kWあたりの発電コスト(単位:円/kW)
  • メンテナンス費用:パワーコンディショナの交換、修繕、廃棄などにかかる各種費用(単位:円)
  • 耐用年数:設備ごとの稼働期間。太陽光発電なら20〜30年(単位:年)
  • 年間発電量:1年間の総発電量(単位:kWh)

この計算で算出した数値が、先ほど紹介した目標値を下回っていれば、グリッドパリティを達成できていることになります。

グリッドパリティが達成されたときに起きること

グリッドパリティの達成はゴールではなく、既存の電力系統と再生可能エネルギーの価格競争の始まりを意味します。再生可能エネルギーのほうがコストが低くなれば、再生可能エネルギーを選ぶ人も増えていくでしょう。

太陽光発電のグリッドパリティが達成に近づくことで価格競争が起き、先駆者優位の市場からマーケティング戦略が求められる市場へと変わっていくことも予想されます。

また、グリッドパリティが達成されると、FIT制度を使った電気の買い取りに頼らなくても、自家消費だけで採算がとれるようになります。家庭や企業への太陽光発電設備の普及も進むでしょう。

このように、グリッドパリティの達成は電力市場や消費者の行動などの大きな変化を生むと考えられます。

6段落 まとめ

グリッドパリティとは、「再生可能エネルギーの発電コストが、既存の電力系統の発電コストと同等もしくはそれを下回るポイントとなる価格」のことです。グリッドパリティの具体的な数値は比較対象となる既存系統や再生可能エネルギーの発電設備など、個々のケースによって変わります。

グリッドパリティが重要視されているのは、再生可能エネルギーの発電コストを既存系統と同等もしくはそれ以下に抑えることで、普及が加速していくことが期待できるためです。電力市場に価格競争が生まれ、太陽光発電産業はマーケティング戦略が求められる市場になっていくでしょう。

グリラボでは、このような再生可能エネルギーに関する指標や取り組み、ニュースなどを発信しているメディアです。環境問題などに関心のある方は、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。

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