デマンドレスポンスに対応するメリットは以下の4つです。
・電気代を抑えられる
・節電量に応じて報酬がある
・地球温暖化に貢献できる
・「ダイベストメント」を防げる
デマンドレスポンスを行えば、直接的には電気代の節約が見込めます。また、地球温暖化防止に貢献することによる企業イメージアップや、ESG投資を受けやすくなるなどの波及的な効果も期待できます。
電気代を抑えられる
電力会社やアグリゲーターの要請に応じて節電を実施すれば、当然ながら電気代を安くできます。また、省エネ意識や企業内の節電対策が企業に根付き、節電の要請を容易に満たしやすくなるほか、日々の電気使用量を減らせる効果も期待できるでしょう。
節電量に応じて報酬がある
インセンテブ型デマンドレスポンスの場合、節電量に応じてインセンティブ(報酬)を受け取れます。報酬額の算出方法は企業によって多少異なりますが、一般的には、節電の要請がなかった際に利用したと推測される電気量と実際に使った電気量の差分で決まります。このように、節電による電気代の節約に加えて報酬が発生するのは、インセンティブ型デマンドレスポンスならではのメリットです。 さらに、サービスによっては、節電分の報酬とは別に「待機料金」を支払っているところもあります。待機料金とは節電のために機器の稼働を停止するなどの準備をしたことに対する報酬で、設備の電気容量(kW)によって決まるのが一般的です。
地球温暖化防止に貢献できる
電気使用量を減らせば、CO2の排出量を減らすことにつながり、結果的に地球温暖化防止に貢献できます。一企業の節電額が少なくても、多くの企業が参加してピークカット、需給バランスの安定化を実現すれば、電力会社が余分な発電をしなくてもよくなり、大幅な省エネを達成できます。 近年では、地球温暖化防止に取り組むことは企業の社会的責任(CSR)を果たしていると評価されるようにもなりました。デマンドレスポンスを実施することで、脱炭素化に取り組む経営理念を持った企業としてアピールすることにもなるでしょう。
「ダイベストメント」を防げる
ダイベストメントとは「投資している金融資産を引き上げる」という意味の証券用語です。現在は投資企業を選定する際に、ESG(環境、社会、企業統治)に配慮している企業かどうかが重要になっており、例えば石油や石炭などの化石燃料の使用量が多い企業に対してダイベストメントを実施する事例が増えてきました。 デマンドレスポンスを導入することは、ESG評価を高め、ダイベストメントを未然に防ぐための施策になりえます。世界的にカーボンニュートラル、脱炭素化社会への移行がいっそう強く求められるなか、電力の脱炭素化に貢献できるデマンドレスポンスの実施は、よい評価材料になるでしょう。
デマンドレスポンスの事例について
デマンドレスポンスは発展途上の仕組みですが、日本でもすでに全国各地で実用化の事例がみられます。例えば、既存設備を大きく変えることなく工場にデマンドレスポンスを実施した事例や、先進的なビル管理システムによって空調機単位で消費電力を調整してデマンドレスポンスの要請を満たしている事例もあります。 デマンドレスポンスの事例について詳しく知りたい場合は、「ディマンドリスポンス推進協議会」サイトにまとめられた事例一覧を参照してみてください。
参考:
日本におけるディマンドリスポンスの事例を紹介!|ディマンドリスポンス推進協議会
まとめ
電気の供給量に合わせて需要を制御するデマンドレスポンスは、効率的な発電によって地球環境保護につながり、電力不足のリスクも減らせます。また、需要家にとっても、電気代節約などのメリットがあります。さらには世界的に石炭、石油などの化石燃料による発電から脱炭素化することが強く求められるなか、節電によって企業としての責任を果たし、投資需要を呼び込むことも期待できるでしょう。
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