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身近にできる地球温暖化対策とは?個人でできることの具体例を紹介

地球温暖化防止のための対策として、期限を設けて脱炭素社会の実現を全世界で目指しています。特に、先進国での経済活動における二酸化炭素排出量の削減が喫緊の課題です。地球温暖化対策と真剣に向き合い、一定の成果を上げている企業も増えています。

そんな中、私たち個人ができることには何があるのでしょうか。微力ながらも、地球や次世代の未来のために地球温暖化対策に個人で取り組みたいと考えている方もいるでしょう。本記事では、身近な生活で可能な地球温暖化対策を中心に解説します。

地球温暖化とは?

地球温暖化とは、人間の活動によって二酸化炭素などの「温室効果ガス」が放出されることで地球の平均気温が上昇している現象のことです。産業革命以降、わたしたち人間は石炭や石油といった化石燃料を大量に燃やしてきました。これにより温室効果ガスが大量に放出され、余分な熱が宇宙に逃げにくくなることが地球温暖化の原因だといわれています。

地球温暖化が進むとどうなる?

地球温暖化が進むと気象が変化し、以下のような現象を引き起こします。

  • 極端な気温上昇による異常気象
  • 干ばつによる食料危機
  • 海面上昇による陸地の減少 など
 

異常気象として心配されているのが、熱波や強い台風、集中豪雨などです。これらは大規模な災害を引き起こす可能性があり、災害の頻発も懸念されます。

気温が上昇して干ばつが起きるとこれまでと同じように植物が育たなくなり、食料危機に陥る可能性もあります。

地球温暖化が進むと地球上の氷や氷河が溶けてしまい、海水が増えて海面が上昇するのも懸念点のひとつです。海面が上昇すると低い土地が浸水し、南太平洋のツバルなど小さな島国は国ごと海に沈んでしまうかもしれないと心配されています。

地球温暖化に関する日本の現状と課題

地球温暖化がこれ以上進まないように、世界中で取り組みが行われています。日本では2016年に「地球温暖化対策計画」を閣議決定し、以下のとおり温室効果ガス排出量の削減が進められています。

2013 2015 2017 2019 2021
二酸化炭素排出量(百万トン) 1317 1225 1189 1107 1064
 

※参考:全国地球温暖化防止活動推進センター「4-03 日本の二酸化炭素排出量の推移 (1990-2021年度)」

2021年には地球温暖化対策計画の改定があり、「2030年度に温室効果ガス排出量を2013年度から46%削減する」という内容が盛り込まれました。また、2050年には温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目指しています。

この改定の中には、住宅や建築物の省エネ基準への適合義務付けの拡大など、具体的な対策・施策が明記されています。詳しくは下記サイトをチェックしてみてください。

環境省:地球温暖化対策計画の改定について

4段落 地球温暖化に関する日本・世界の面白い取り組み事例

地球温暖化に関して、世界ではさまざまな取り組みが進められています。

ここでは、日本や世界の面白い取り組み事例をみていきましょう。

二酸化炭素量を抑えたビールの開発

ベルギーに本社を置くAB in Bevは、ビールの製造過程で排出される二酸化炭素量を削減できる新しい醸造法を開発しました。この醸造法が仮に世界中の蒸溜所で採用されれば、1年間に5%もの二酸化炭素排出量を削減できるといわれています。

ほかにも、バドワイザーの製造過程で発生する電力を100%再生可能エネルギーで補うことを誓約したり、輸送時に排出する二酸化炭素量削減のために回収不要なプラスチック樽を導入したり、地球温暖化対策に力を入れている企業です。

参考:バドワイザー初の鮮度維持を可能にする『 PureDraught™ (ピュアドラフト)』の導入で脱炭素化への貢献を目指す

空気中のCO2から炭酸水をつくる

スイスのスタートアップ企業であるクライムワークスとコカ・コーラの子会社が、空気中の二酸化炭素を活用した炭酸水を共同開発しました。空気中の二酸化炭素を吸着する特殊な装置を使っていて、この装置1機で1年間に数千本の樹木が吸収する二酸化炭素量と同等の量を回収できます。

回収した二酸化炭素は、炭酸水だけでなく作物の光合成を活性化させる肥料としても活用されています。

参考:CO₂を吸い取れ 世界のスタートアップが続々参戦、温暖化対策の「フェーズ2」

祇園祭でリユース食器の導入

日本三大祭のひとつで毎年多くの人が訪れる祇園祭では、2014年から「祇園祭ごみゼロ大作戦」に取り組んでいます。世界初の取り組みとして、夜店や屋台で提供する約21万食分の食器をリユース食器に切り替えました。

その結果、燃やすごみの量を大幅に削減することに成功しています。

参考:祇園祭ごみゼロ大作戦について

毎日の生活で身近にできる地球温暖化対策を紹介!

身近にできる地球温暖化対策とは?個人でできることの具体例を紹介

地球温暖化の原因である二酸化炭素総排出量の約15%が、家庭から排出されているものです。工場などの産業部門で生じる二酸化炭素排出量が極めて多いとはいえ、日常生活で排出される量としては決して少ないとはいえません。

私たちの毎日の生活で、どのような地球温暖化対策ができるのか考えてみましょう。

家電は省エネを意識して使う

家庭では、電気やガスなどのエネルギーを使うことで二酸化炭素が排出されます。家電を使うときに省エネを心がけるだけでも、地球温暖化対策につながるのです。以下では、具体的にどのような行動が省エネにつながるのかを紹介します。

【エアコン】

エアコンは暖め過ぎず冷やし過ぎず、適切な温度に設定して使いましょう。フィルターが汚れていると運転効率が悪くなるため、フィルターは定期的に清掃してホコリや汚れを落とすことで節電になります。

【テレビ】

テレビは「ながら見」を止め、必要なとき以外は小まめに消しましょう。また、画面を必要以上に明るくすると消費電力が増え、目にも負担がかかります。やや明るさを落とすよう調整してみてください。

【掃除機】

掃除機をかけるなら、空中のホコリが床に落ちたあとの朝一番がおすすめです。また、モップやフローリングシートなどでホコリを取り除いてから掃除機をかけるのもコツのひとつ。床にたまったホコリを舞い上げることなく、掃除機をかける時間も短時間ですみます。

【照明】

使っていない部屋の照明は消しましょう。白熱電球や蛍光灯は、省エネ性能の高いLEDに変えるのがおすすめです。

【冷蔵庫】

冷蔵庫に食品を詰め込み過ぎると十分な冷却能力が発揮できないばかりか、無駄な電力を消費してしまいます。さらに、10年以上使っている冷蔵庫は、最新の冷蔵庫に買い換えも検討してみましょう。一日中電気を使う冷蔵庫だからこそ、かなりの省エネにつながります。

水は出しっぱなしにせず節水を意識する

水道をひねればいつでも安心して清潔な水が飲めるのは、水資源が豊富で水道施設が整備された日本ならではです。しかし、安全な水を各家庭に届けるまでには、多大なエネルギーが使われています。

それらのエネルギーが無駄にならないように、シャワーや水道を出しっぱなしにせず節水を心がけましょう。

食器は手洗いよりも食洗機のほうが節水になります。また、手洗いでも使用する水の量を極力減らすよう、汚れをあらかじめヘラやスクレーパー、古布などでこそぎ落としてから洗うのがおすすめ。洗剤量も少量ですみ、すすぎもためすすぎで簡単にきれいになります。

洗濯も、まとめ洗いやすすぎ1回でOKの洗濯洗剤を使うことで節水が可能に。風呂水ポンプを使って浴槽のお湯を再利用するのもおすすめです。ぬるま湯なら汚れ落ちもよくなります。

外出にはバス・電車・自転車を使う。車はアイドリングストップを

車は化石燃料であるガソリンを燃焼させることで、たくさんの二酸化炭素を排出します。車が動かないときでも、エンジンを動かす以上は常に二酸化炭素を排出していることに。

車による二酸化炭素排出量削減のために、アイドリングストップが推奨されていますが、それぞれに車を使っていれば渋滞が起こりやすく、長時間二酸化炭素を排出し続けてしまいます。

なるべく自家用車を使わず、一気にたくさんの人が移動できる公共交通機関を使うことで、二酸化炭素の排出を抑えることが可能です。また、短距離なら自転車や徒歩での移動も検討するなど、なるべくガソリンを使わない方法を意識してみてください。

買い物にはマイバッグを持参する

レジ袋を作るときも、焼却するときにも二酸化炭素が大量に排出されます。使い捨てのレジ袋を極力使わず、マイバッグを持参する流れに移行しつつあるのが最近の傾向です。さまざまな大きさのものがあり、コンパクトにまとまるので外出の際は持ち歩くようにしましょう。

保冷機能付きのものや、肩から掛けられるものもあり、レジ袋より持ち運びが楽になるのもポイントです。また、レジかごにスッキリ収まるバッグなら、スーパーによってはレジの店員さんが購入した商品をきれいに収めてくれます。自分で商品を詰める必要がないので、時短になり便利です。

このように、マイバッグを活用することがレジ袋のゴミや生産を減らすことにつながります。お気に入りの布で、使い勝手の良いサイズのマイバッグを作るのもおすすめです。

家で植物を育てて緑を増やす

緑を育てる

人間や動物は、呼吸で酸素を吸って二酸化炭素を吐き出しています。しかし、植物は二酸化炭素を取り込んで光合成を行い、酸素を作り出すのが特徴です。森林や街路樹、庭木や花壇などの植物は、人間や工場などが排出した二酸化炭素を吸ってくれる貴重な存在だと言えます。

地球温暖化防止のために、森林保全や植樹活動が世界規模で行われており、私たち個人でも緑を増やすことで二酸化炭素の削減に貢献することが可能です。

家庭で簡単にできる効果的な方法として推奨されているのが「緑のカーテン」です。建物の壁伝いや、大きな窓を覆うようにつる性植物を育てることで、成長して植物の葉が大きくなると緑色のカーテンのように見えます。

アサガオ、ゴーヤ、ヘチマが育てやすいので人気です。暑い時期は、緑のカーテンが暑い日差しの差し込みを防いでくれるほか、葉の発散する水蒸気が周囲の温度を下げてくれます。

室温が下がれば、そのぶん冷房の消費電力も抑えられるなど、メリットが大きいのが特徴です。ゴーヤやキュウリなどの野菜なら、成長の楽しみと収穫する喜びも一緒に味わえます。

IGSでも脱炭素への取り組みを強化中

今回紹介したように、個人でも地球温暖化防止のために行えることはたくさんあります。他人事ととらえず、毎日できることから始めてみてください。

株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ(IGS)は、地球温暖化を食い止める取り組みを積極的に進めています。再生可能エネルギーの新電気ブランド「スマ電CO2ゼロ」として、事業所や一般家庭向けにクリーンなエネルギーの電力を提供しています。

また、電力使用量を見える化し、蓄積されたデータをもとにAIがその都度最適な省エネアクションを提案してくれる「エナッジ」の開発にも成功。省エネや脱炭素を目指す全国5,000以上の事業所で導入されています。

さらに、グループ会社のVPP JAPANでは、店舗や倉庫などの屋根上を活用し、自然を壊さずに太陽光発電装置を設置する事業を実施中。さまざまな店舗や倉庫に分散して太陽光発電装置を設置することで、万一の災害や停電でインフラの供給が止まったときでも安心して利用できるのは心強いですね。

 

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名前 さとう のざわ まなべ
年齢 19 24 20
血液型 A型 O型 B型

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