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ソーラー発電は本当にお得!?仕組みと事例で分かりやすく解説

ソーラー発電という名前はよく耳にしますが、その仕組みや導入事例、メリットとデメリットなど、詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。今回はソーラー発電についておさらいしておきましょう。

ソーラー発電の仕組み

火力、原子力、水力発電などの一般的な発電方法では、タービンの回転によって発電機を回転させて発電をしています。
しかし、ソーラー発電は全く違ったアプローチで発電をしています。太陽光をパネルで受けると、その中にある半導体の電子が動く「光電効果」と言う性質を利用して発電しているのです。

ソーラー発電のメリットとは!?

■メリット1:環境にやさしい
ソーラー発電のメリットと聞いて真っ先に思いつくのは「環境にやさしい」ということではないでしょうか。火力発電はガスや石炭を燃やすために二酸化炭素などの温室効果ガスを出しますし、原子力発電の場合はいわゆる「核のゴミ」をどうするか、という問題があります。その点、ソーラー発電では、太陽光をそのまま電気に変えられるので、資源を使ったり温室効果ガスを出したりといったことがありません。

■メリット2:電気代の削減
ソーラー発電は太陽光がなければ発電できないため、天気の悪い日や夜は発電できません。そのため、通常の電力会社との契約をゼロにして、ということはできませんが、天気の良い日は電気代を抑えることができます。

■メリット3:売電が可能
「売電」とは、ソーラー発電によって生まれた電気を電力会社に買い取ってもらうというシステムです。ソーラー発電の設置費用が安くなるにつれ、売電価格も下がってきてはいますが、経済産業省によると、住宅用のソーラー発電では自身での利用が3割、売電が7割とも言われています。ソーラー発電の設置費用はかかりますが、その分を売電によって回収することも可能かもしれませんね。

■メリット4:停電時に電気が使える
最近、ソーラー発電が注目されている背景には、停電時で電気が使えるといった非常用電源としての必要性があらためて認識されていることがあります。地震や台風など、大きな災害で停電が起きた場合でも、ソーラー発電と蓄電池があれば冷暖房を使ったり、スマホを充電したりと必要な電力を使用することができます。
日中はソーラー発電の電力を使用して、夜間は蓄電池に蓄えた電力を使用することで、停電復旧が長引く場合でも電気のある生活が可能になります。

■メリット5:メンテナンスの手間が比較的少ない
発電の仕組みの部分で「火力や原子力発電と違ってタービンを使用しない」と説明したように、ソーラー発電は大掛かりな仕組みが必要ありません。ですから、壊れにくくメンテナンスもそこまで必要ないと言われています。

そのほか、ちょっとしたメリットと言えるのが、住宅の屋根にソーラー発電のパネルを設置した場合に遮熱効果があるということです。夏は太陽光をパネルが吸収するために熱が家に入ってきにくくなりますし、反対に冬は家の中の熱が屋根から放出されるのを防いでくれます。そのため、夏は涼しく冬は暖かく……結果的にエアコンなどの電気代を節約することにもなります。

ソーラー発電のデメリットとは!?

なんだか良いことづくしのようなソーラー発電ですが、もちろんデメリットもあります。

■デメリット1:メンテナンス費用がかかる
最初に挙げられるのは設置費用とメンテナンス費用です。パネルそのものの値段もありますが、屋根の上に設置するとなると屋根の強度も問題になります。新築の場合はパネルを設置することを見越して施工すれば良いのですが、現在お住まいの住宅の屋根に設置しようとすると、屋根の補強から行わなければならず、結果的に高くついてしまう可能性があります。
また、メンテナンスは仕組みが簡単なためにあまり必要ないのがメリットだと紹介しましたが、台風で近隣の瓦が飛んできてパネルが割れた場合などには、やはり修理の費用がかかってしまうことを頭に入れておきましょう。

■デメリット2:発電量が天候に左右される
発電量が天候に左右されるため、曇りや雨の多い時期にはそのメリットを感じることができないでしょう。太陽光があってこそのソーラー発電ですので、日照時間も大きく影響します。つまり、日照時間が長いほど発電量が大きくなるのです。

■デメリット3:反射光がトラブルを引き起こしてしまう可能性がある
時々ニュースなどでも取り上げられて問題になるのが反射光トラブルです。パネルが太陽光を反射してしまい、その光が近隣のマンションやビルの中に入り、トラブルに繋がるというものです。当然ながら太陽の高さは時間や季節によって変わります。そのため、街中にパネルを設置する場合は反射光が近隣の方の迷惑にならないようにしなければなりません。後々トラブルにならないようにしっかりチェックしておきましょう。

実際に導入したらどうなるの?事例をご紹介

メリットとデメリットをそれぞれご紹介しましたが、ここで一つ導入事例をご紹介しましょう。VPP Japanがシーアールイー、名鉄運輸、伊藤忠商事の3社の大規模物流センター6拠点にソーラー発電を設置しています。

物流センターは非常に大きな倉庫です。その広大な屋根にソーラーパネルを設置し、物流センター内で使用する電力の約50%をまかなうことを目標にしています。環境にやさしいだけでなく、物流センター内の空調にかかる電気代の節約にも一役買っているそうです。

また、将来的には配送トラックをEV車に変更し、その電力もソーラー発電でまかなうこと予定とのこと。これがうまくいくと、災害時でも物流センターの動きを止めることなくさまざまな業務を行うことが可能になるそうです。

これまでも物流センターでは遮熱効果や二酸化炭素の吸収を目的として屋根の上に植物を植えるといった取り組みをしてきました。しかし今回の取り組みは、物流センターで消費する電力を、物流センターの中で創り出すという点で、より環境にやさしいサスティナブルな取り組みと言えるのではないでしょうか。

VPP Japan ~物流センター使用電力の50%を再エネに転換~

ソーラー発電についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。メリットは十分に分かるけれども、導入まで踏み切れないという方や、設置場所に悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
先でご紹介したVPP Japanは、電力コストの経営課題を解決する次世代サービスとして「オフグリッド電力供給サービス」を提供しています。このサービスは、希望する企業の施設の屋根にオフグリッド発電所(自家消費太陽光設備)を設置するもので、そこで発電した電力を施設で自家消費することで、施設は電力会社から調達する電力量を削減できます。つまり、電気代を安くできるのです。しかも企業の施設側は投資負担なしでソーラー発電を導入できるのです。

VPP Japanは、2024年までに1,500施設・計25万kw以上の太陽光発電所導入を推進し、国内最大規模のPPA(※1)太陽光(電力)供給事業者となっています。日本国内のクリーンエネルギー転換における中心的な役割を担う国内No.1 RE(※2)アグリゲーターとして、クリーンなエネルギーを使える社会を目指し、社会へ貢献していきます。
気になった方は、ぜひ「オフグリッド電力供給サービス」もご検討ください。

※1 Power Purchase Agreement:電気を利用者に売る電気事業者と発電事業者の間で結ぶ電力販売契約
※2 Renewable Energy:再生可能エネルギー

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